秋田に絵師が集合‐「スティックポスター in羽後町」始まる
私の友人に、秋田県羽後町出身の山内貴範君という人物がいます。以前、私が別館ブログで取り上げた町おこし、「かがり美少女イラストコンテスト」を企画した中心人物の一人です。当時のレポート(07年7月7日開催)を見ていただければ分かりますが、日本の美少女ゲーム業界において、最も多くの原画を書いた*1とされる山本和枝氏を招いたり、所謂萌え系イラストが多数出展される(そうかと思えば、藍染作家である85歳のおばあちゃんのも入賞した)イラストコンテストでした。
- ぬるぽintさんのレポート:ぬるぽint-〜うご☆まちから始まる秋田県〜
- 今回(2008)のコンテストのぬるぽintさんレポート:公式に限りなく近いと評判の第二回かがり美少女イラストコンテストレポート
今年もそのイラストコンテストは開かれるのですが、それとは別にある企画を実現させました。それは、総勢16人の絵師による、羽後町の文化財を題材とした描き下ろしポスター(スティックポスター:横182mm、縦515mmのポスター)の発売です。
山本和枝氏を招いた男ですから、その絵師達も一味違います。彼は本気です。
絵師の紹介
恥ずかしながら、自分はあまりこの方面に詳しくありません。ニコニコ動画は見るし、同人誌の著作権意識などが研究テーマなのですが、いままで即売会などに行ったことはありません*2。ですから、情報はウィキペディアやネットで調べたことのまとめになります。
こんな自分でも、中には知っていた絵師さんがいました。正直、よく集められたなと思いますw
番号は、その絵師さんが担当するテーマとなります。バナーはサイトへのリンクが張れなかったので、画像だけの表示となっています。また、一部、成人向けのリンクがありますのでご注意ください。
1.-「西馬音内盆踊り(1)」
―山本ケイジ(ヤマモト ケイジ)―
公式サイト:CNSL wikipedia:山本ケイジ
ウィキペディアによれば、ライトノベルの挿絵や「まんがタイムきららMAX」で漫画を描いている絵師さんのようです。「まんがタイムきららMAX」は知ってるので、今度読んでみようかしら。
2.-「西馬音内盆踊り(2)」
―光姫満太郎(ミツキマン タロウ)―
公式サイト:魔法探偵社 プロフィール:光姫満太郎
なんと、「ふぃぎゅ@」の原画家さんだったのか。あの、一度聞いたら忘れられないOP曲の。「組曲『ニコニコ動画』」にも入ってるから、聞いたことある人多いかも。
3.-「西馬音内盆踊り(3)」
―香月☆一(コウヅキ ハジメ)―
公式サイト:魔法新撰組 プロフィール:香月☆一
元々リーフにいた、フリーの絵描きさんです。すみません、自分が知っているお仕事などはありませんでした。香月氏のお仕事一覧表は、こちらにあります。
4-「雪とぴあ七曲花嫁道中」
―西又葵(ニシマタ アオイ)―
公式サイト:LOVESAVER wikipedia:西又葵
主に、美少女ゲームの原画家として活躍している方です。ゲーム会社の「Navel」に所属(創立メンバー)所属しています。失礼ながら、この方も私が知ってるお仕事はありませんでした。ですが、山内君からの話しや、ウィキペディアの充実振りからみるに、有名な方のようです。
- 西又葵公式ブログ:miety's LifeDiva | いーろいろ。
- 西又葵公式ブログ:miety's LifeDiva | 掲載情報です☆
- 西又葵公式ブログ:miety's LifeDiva | サイン会イベント情報
5-「国指定重要文化財『三輪神社・須賀神社』
―KEI(ケイ)―
公式サイト:KEI画廊 - ケイガロウ wikipedia:KEI
ライトノベルの挿絵、そしておなじみクリプトン・フューチャー・メディアのキャラクターボーカロイドシリーズ(初音ミク・鏡音リン・鏡音レン)のキャラクターイラストを担当している方です。
もうニコニコ動画に行けば、KEI氏の二次創作物を見ない日は1日もないでしょう(画像はクリプトンさんから転載の許可が出ていますので、初音ミクにしました)。
6-「あぐりこ神社と狐の伝説」
―桜沢いづみ(サクラザワ イヅミ)―
公式サイト:Blueberry Jam wikipedia:桜沢いづみ
ウィキペディアによれば、美少女ゲームを中心に活躍している女性原画家さんのようです。漫画家、イラストレーターでもあります。失礼ながら、この方のお仕事でも知っているものはありませんでした。でも、この絵師さんが描くイラストいいな〜。やさしい感じが好き。ウィキペディアによれば、女性のファンも多いそうです。
7-「国指定重要文化財『鈴木家住宅』と茅葺き民家集落」
―江草天仁(エクサ タカヒト)―
公式サイト:EXA'S PICATA wikipedia:江草天仁
和歌山県日高郡みなべ町の『紀州備長炭振興館』がマスコットとしてもいる「びんちょうタン」の原作・キャラクターデザインを担当した方です。町おこしへの参加は2度目になるのかしら。初めに紹介したかがり美少女公式ブログにも書いてありますが、江草氏からキャラクターを使った町おこしについて色々伺うことができたそうです。
8-「黒澤家住宅」
―真木ちとせ(マキ チトセ)―
公式サイト:うさビット wikipedia:真木ちとせ
女性のイラストレーターさんです。この方は、第1回かがり美少女コンテストでも山内君がイラストを依頼しました。実はそれ以前にも、山内君は真木氏にイラストを依頼しています。先のぬるぽintさんにある塾のチラシがそれです。自分も一枚分けてもらい、保管してあります。
- 汝の隣人のブログを愛せよ | LOVELOG
- チラシ画像(ページを下がっていってください):ぬるぽint-6/13(水)ぬる☆すた
9-「旧対川荘(たいせんそう)と庭園」
―樋上いたる(ヒノウエ イタル)―
公式サイト:Itaru Hinoue Website wikipedia:樋上いたる
Keyに所属する、ゲーム原画家さん。「Kanon」・「AIR」・「CLANNAD」の名立たる作品などを担当する。何がすごいって、私はこれらのゲームやったこと無いのに、名前だけは3つとも知ってるってことだと思う。つまり、意識的に集めなくても情報が入ってくるほど人気ということ。
ウィキペディアによれば、樋上氏の描いたイラスト入り直筆サイン色紙は、オークションで53万1千円で競り落とされたという。すごいな…
(このページでは一部、Key Official HomePageの画像素材を使用しています。また、これらの素材を他へ転載することを禁じます)
11-「元城のケンポナシ」
―兎塚エイジ(ウサツカ エイジ)―
公式サイト:cn|q`jtV wikipedia:兎塚エイジ
「ゼロの使い魔」の挿絵を代表作とするイラストレーター。主に、ライトノベルの挿絵で活躍しています。現在でも、会社勤めをしながらイラストを描いているそうです。大変だなー
- 実際のポスター試作品画像
うお、かわいい…
12-「旧飯沢小学校を活用したグリーンツーリズム」
―POP(ポップ)―
公式サイト:POP wikipedia:POP (イラストレーター) - Wikipedia
「萌える英単語もえたん」で一躍有名となった、「ElectromagneticWave」所属(公式サイトは、サークルのサイト)のイラストレーターさんです。
「もえたん」が出た当時、自分はちょうど大学受験の時期だったのですが、本屋でこの本に出会った衝撃は今でも覚えています。
13-「五輪坂」
―奈月ここ(ナツキ ココ)―
公式サイト:Coconut Bless プロフィール:奈月ここ
美少女ゲームブランド「Lime」所属のイラストレーターさんです。
失礼ながら、私が知っていたお仕事はありませんでした。
14-「佐藤信淵」
―大笆知子(オオタケ トモコ)―
公式サイト:404 Not Found プロフィール:大笆知子
主に、同人で活躍しているイラストレーターさんです。漫画教室の講師もやっています。
大笆さんも、「第1回かがり美少女コンテスト」に協力しています。私が別館ブログでコンテストを取り上げるとき、一緒にそのチラシも貼りましたが、そのチラシのイラストを描かれたのが大笆氏です。
15-「西馬音内そば・羽後牛・羽後すいか」
公式サイト:うずまき茶屋 プロフィール:うずまき☆ぱんだ
主に、同人で活躍している絵師さんのようです。ベーグル好きらしい。自分はご存じなかったんですが、イラストを見てなぜか懐かしい気分になりました。好きな画風です。
どこかで見たことあるなーと思っていたら、第1回のかがり美少女コンテストに応募していましたw
私が山内君の活動に思うこと
先の公式サイトのエントリーには、山内君のこの企画への思いが書かれています。
私が思う、山内君の所謂「萌え」(もしくは、もっと大きくサブカル)を使った活動の特長は、「創る」という部分にあると思います。このような活動が行われるとき、「萌え文化とそれに付随するオタクを利用している」という批判をときどき聞きます。05年の電車男の電車男の盛り上がりを出発にして、漫画やアニメ、それを関わるオタクに注目があつまりました。だから、これらの活動(町おこし)は、単なる便乗ではないかという批判です。
ですが、山内君自身も言っていましたし、自分もそう思ったことですが、彼は文化を創ろうとしています。ただ文化乗っかって、その場その場で消費するのではなく、そのものを地元根付かせ、それを育てていこうと考えています。これが、山内君が行っている活動の特長です。
ただ、少し批判的な目を向けるならば、どれほどサブ的な文化を表に出すことが許されるのかという思いがあります。以前、版権元が認めた2次創作は認められないという議論がありました。
これは著作権の問題ですが、その背後には裏であること、サブであること志向する考えがあるように思えます。もし、この志向が存在するのならば、行政がサブ的な文化を創ることもまた批判されるのかもしれません。
とはいっても、麻生太郎がローゼン閣下と言われて人気だったり、そもそもの第1回のかがり美少女コンテストが成功したのを見ると、自分のこのような思いは外れているのかもしれません。
とりあえず、山内君にはお疲れ様と言いたいです。
ニュース動画
(ぬる8さん経由)
更新履歴
3月13-14日
- 追記として、簡易のまとめ記事をリンク
- 各絵師のバナーを追加
- 記述の修正
3月30日
- 絵師の該当ブログ記事を追加